朝から手術。左肺で経験しているとは言え、やっぱり割り切れないし、緊張もする。
手術室へ向かう、お出迎えのベッドがやってきて乗り換える。
移動の途中にナースステーションの前を通ると、数日ぶりの婦長さん。
なんか右肺がおかしーなーって思い始めた先日、こんな会話
をしていただけに、慌てて出てきてくれた。
「Tさん、ホントに反対側なっちゃってたのねー。」
「まさか、ホントになってるとは夢にも思いませんでしたよねー。」
そんな会話をして手術室に向かう。
青いベッド、数人の看護婦さん...左肺のときと同じ光景が広がっている、当たり前だけど。
どーゆーワケか、左肺のときよりも、緊張の度合いが高い。なんだか、唾液が沢山でてくるし、変な汗も出てくるし...。
しばらくして、鼻と口に呼吸用のマスクを当てられる。
「はい、Tさん、今から酸素流しますからねー。」 の声。酸素ちゃうねん、麻酔やねん...分かっている自分がなんとなく悲しい。
しばらくして、意識が遠のいていく意識があって...遠のく意識の中で、周囲の方が慌ただしく動き始めたのを感じた。
次に意識があったのは...
「ハイ、Tさん、手術終わりました-。」 の声。
うわっ、聞こえてもーたがな、終わりましたの声...そんな声、聞こえないで、そのまま部屋に連れて行って欲しかったなー...と、うっすらと芽生え始めた意識の中で感じていた。
ところで、なんだか喉に違和感がある。
「じゃ、抜きますネー。」 あ、まだ人工呼吸器が入ったままなのね。
ゴホッ ゲホッ むせてしまう私。
「Tさん、早いよ早い、もうちょっと落ち着いて。」 違和感があるので、喉をゴクッとして締め付けてしまうので、抜けにくくなっているらしい。なんとか抜けて、手術室の外に出る。
外には、オカン、オトンの他にも、姉が来てくれていた。
あ、ねーちゃん、わざわざ来てくれてたんやー。 って言いたかったけど、それを言うだけの体力と気力がなかった。
再びHCUでの生活が始まった。
「今、何時ですか?」 と聞いたら、「12時過ぎです」の返答。
12時?お昼だよな...夜の12時だったら、あとは寝るだけなんだけどなー、今日の午後、ナニをどうやって過ごしたらえーねん?? あまりはっきりしていない意識の中で、そんなことを考えていた。
HCUにいると、片腕に常に血圧計がついていて、自動的に定期的に計測が始まる。昼寝をしていても、その音で起きてしまう。午後は結局、寝入ってしまったんだけど、それもあってか、逆に夜、寝付きが悪い...。夜中に何度も起きてしまった。
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