ヒトは病気になると体臭や口臭が変わる
↑みなさん、この都市伝説!?信じますか??
私ですか??信じる派です!!!
以前、病気と体臭や息との関係に関する研究をしていました。
仮に病気になった際に体臭だとか口臭が変化することが本当だったとしますね。
もしそうだとすると、体臭や口臭に病気由来の成分が含まれる、ってことになるワケです。
と言うことは、この疾病由来の臭気成分を探知することができれば、体臭や呼気(息)を分析することで、「あなたは病気ですよ」って判断ができるようになるってことです。
組織片とか血液を採取しなくて済む、患者さんの負担が少なくて済む、非侵襲型の疾病診断、画期的でしょ。
この話をお医者さんや看護師さんにすると、
「うん、そうだね、確かに病気臭ってのを感じることがあるね。」
と肯定的なご感想を言われる方と
「そんなバカな話、ある訳ないじゃん!」
と、けんもほろろに否定する方と、二分化するんですよね。
あくまで、前者の立場になって、病気由来の臭い成分がある!とすると、それを特定して、それの成分を検知するセンサーをつくれば、体臭由来もしくは口臭由来の疾病センサーができることになるワケです。
で、ネットに気になるニュースが...
息で肺がん早期発見へ、英国で小型・低コスト分析装置の臨床試験
イギリスで息に含まれる微量な化学物質を分析することで早期の肺がんを検知する呼気分析装置が、今年から英国で第2相の臨床試験に入っている、なんてすっごいニュース!
分析装置本体も卓上型で持ち運びできるまで小型化した、ですって!
一般的に、GS/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析計)って言う装置で分析するのですが、体臭や呼気の分析って、相当難しいの。
だってね、ヒトの体臭や呼気を普通にガス分析しても、な~んにも出てこないの。
要は分析装置の検出限界より下ってことね。
では、濃縮したらどうなるか?
濃縮したらしたで、アレもコレもソレも...と多種多様な成分が検出されて、グチャグチャなのよ。
↑イメージとしてはこんな感じ。
つまり、ターゲットとなる、疾病由来成分を選択的に濃縮する必要があるってワケ。
↑じゃ、その成分って何なのよ??って話になるワケですけど、この特定も難しいの。
がん患者さんと健常者さんの体臭や息を比較しても、疾病の有無よりも個人差の方が大きいのが実際のところ。
ガン患者のAさんと健常者のBさんの差より、ガン患者のAさんとガン患者のCさんの差の方が大きい、なんて結果が出るのね。
つまり、疾病由来の臭気成分ってのは、とてつもなく微量な成分ってことになるワケ。
では、微量成分の分析に適したセンサーは何かないか?
そう考えて、臭いに鋭敏なバイオセンサーとして、犬を訓練したんです。そう、ワンチャンね。
ネットで「ガン探知犬」って検索すると出てくるんだけど、マリーンって言う、癌探知犬が誕生しました。
見事なのよ、マリーンの実力って。
癌患者さんの呼気を1つ、健常者の呼気を4つ、計5つの袋を用意して、マリーンとブリーダーさんに見えないところでシャッフルします。
で、それぞれの袋を箱に入れて、マリーンに横を歩かせて臭いを嗅がせると、癌患者さんの呼気の前でチョコンとお座りするようになったんです。
↑もう、こうなったら癌由来の臭い成分があるって判断するしかないでしょ!
↑写真はマリーンではなくて、そのクローンのパールちゃん。この子もなかなかの実力の持ち主なの。
ま、ワンチャンなので、サイエンスと言うよりは、まだファンタジーの世界。
このファンタジーをキチッとした SCIENCE にすることができたら、ノーベル賞も夢じゃないんじゃないかな!
この記事を読まれているあなたは、体臭・呼気と病気の関係、信じる?信じない??
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