気胸って再発率が高いことで知られていますね。
学生時代、1993年ですから、今から20年以上前の話ですが、発症して入院・手術した際、主治医の先生からは、安静治療では50~60%程度が再発、胸腔鏡術で10~20%程度、開胸術で0.5%程度、と説明を受けました。
じゃー、21世紀になった今ではどーなの?と思って調べてみました。
神奈川県立循環器呼吸器病センター:気胸センター
↑こちらの病院さんでは、
一般に開胸術の再発率は0.5~3%と言われ、当施設の集計でも3.13%です。これに対し胸腔鏡で切除しただけの再発率は5~15%と言われ、当施設の集計では10.6%にのぼります。
とのこと、あまり対して変わっていないようですね。
再発率低下の試みとして、気胸の原因となるブラやブレブと言う肺の表面に風船の様に膨らんだ胸膜を切除した部位に、体内で吸収される材質のシートを貼り付けて、新しく出来ないように肺の表面を補強しています。接着を良くするために生体糊を使用することもあります。その結果、再発率は2.5%に低下しました。
↑だそうです。
胸腔鏡術の技術は格段に進歩したようです。
胸部に開ける孔も年々、小さくて済むようになっていますので、患者の負担は少なくなりますね。
再発率に関しては、結局のところ、なんでブラ(嚢胞)ができて、なんでそれが破れるのか、そもそもわかっていないので、対処のとりようがないってことなのだと思います。
気胸になった際にやることって言えば、ブラを切除することくらいですから。
上の神奈川県の病院さんのように、新しくブラができないように補強する手法など、様々な工夫がされているので、今後、この再発率がもっと低い数字となるのを祈るばかりです。
で、ふと思ったのですが、再発率ってのは、治療した人に対する再発した方の割合ってことですよね。
カルテの保存期間は5年とのこと。ってことは、5年を超えてから再発した場合は追いかけようがないですよね。ましてや私のように、16年も経って、住んでいる場所も異なるところで再び発症した際には、再発のデータに含まれないワケです。
そう考えると、実質的な再発率ってのは、もう少し高い数字になるのではないかと思います。まぁ、5年も経ったら、再発と言うよりは新たに発症と捉えるのでしょうけれど、5年を超えての再発患者数って、今まで一度も発症していなかった方よりも多いのではないかと想像しています。ま、あくまで想像の範囲を脱しませんが。
写真は移動式のレントゲン。なんか、ふと思い出してしまって、載せたくなってしまいました。
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